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鬼気迫る夫婦?

今日は、母の友人であり、私が幼いころからお世話になっているご夫婦を自宅に呼んで、食事会をした。
そのご夫婦に会うのは一体何年振りだろうか。少なくとも五年は会っていない。その五年前だって、ちらっとすれ違いにあいさつを交わしたくらいで、まともに話をするのは中学二年生以来という…実に実に久方ぶり。
お会いしてみると、なんだかご主人の方の印象が変わっている。私が中学生のころに感じていた近寄りがたい雰囲気がない。全体的にまあるくなられた。現在54歳。

ご夫婦は、とても正反対の性格をしたご夫婦だった。
旦那は完ぺき主義のエリート。妻はおおらかで物事にこだわらない人。結婚した当初は、そりゃお互いにしのぎを削った?とか。
私が記憶している二人の様子では、電灯の球を変えるときですら、夫が椅子の上に登って妻が支える瞬間、変える球を差し出す瞬間、緊張が走り鬼気迫るふたりだった。

旦那の両親も完ぺき主義。両親の親も完ぺき主義。
とにかく失敗したら怒られる環境で育った彼は、当然のごとく完璧主義として成長する。
悪い成績を取ると怒られる。何かしても、認められることはない。
完璧に物事をこなさないと愛されないんじゃないかと思いが常にあった。

しかし、妻の彼女は正反対の幼少期を過ごす。
成績表で三をとっても全く気にしない。親が「よかったねー」と認めてくれる環境だった。
それを聞いた旦那は、かなりびっくりしたという。
そんな彼女は結婚してからも、できないことがあっても全く気にしない。
落ち込みやすい旦那を見ても、自分は「どうやったら落ち込むことができるのかわからない…」と思うつわものだった。

そんな彼女を見ていて、彼は思う。
「ああ、できなくても愛されるんだなぁ(自分が愛してるからってことで!(笑)) 愛される時は愛されるのだ」

朝起きたら、ピシッと整えないと気が済まないシーツも全く気にならなくなり、潔癖だったことが今となっては全てなかったことになる。
なにか失敗しても妻に
「よかったね、いい体験ができて。失敗しなきゃ失敗した人の気持ちがわからないままだもの。」
完璧主義という病気が治った。
彼はそう言い切った。
結婚してからずいぶん楽になった、と。

この話題中ずっと大爆笑だったけれど、どちらかというと自分に駄目出しばかりしている私にはとても心に響くエピソードだった。
良い方向に向かう努力をすることは大前提としても。
できなくても自分にダメ出ししなくてもいいんだなぁ。
こうしなくちゃいけないんだ! と思わなくてもいいんだなぁ。

by nanamako | 2007-12-23 21:22 | ことのは